米銀の環境デューデリ動向とASTMフェーズ1調査:2013年版へ!?

アメリカでコミュニティバンクと呼ばれる地域密着型の中小銀行でも、融資時の環境リスク方針を整備し、融資の時に環境デューデリを実施する傾向が高まっているということです。

アメリカのSBA(Small Business Administration)でこの3月に公表されたガイダンスSOP(Standard Operating Procedure) 50-57は、初めて単独で環境リスクマネジメントに関する単独の章を設けました。フェーズ1環境調査レポートやフェーズ2調査をどのように活用すべきかなどに加え、ガソリンスタンドやクリーニング用地についても推奨事項を明記しています。

http://www.sba.gov/about-sba-services/7481/441271

今年は、8年ぶりにアメリカ材料検査協会のフェーズ1ガイド(ASTM E1527)が改定される予定とのことです。ASTMはアメリカの環境デューデリ基準ですが、日本国内でもM&Aの時などに環境デューデリとして活用されるケースもあり、またアジアなどでもこれらの基準をベースにしている実務が多くあります。

改訂版では、現状のRECs(Recognized Environmental Conditions)の定義などをより明確にすることなどが議論されているようです。年代に応じて環境リスクの定義も変わってきますので、要チェックですね。

 

 

 

シェールガスの自主情報開示に関する議論

シェールガス開発で課題となっている、使用する化学物質に関する自主的な情報開示プログラムに対して、先週ハーバード大学ロースクールから報告書が公表され、その位置づけ是非について議論されています。

すでに様々な報道や報告があるように、シェールガス開発の際には、大量に使用する水に微量の化学物質を添加していますが、これらの化学物質が地下水や廃棄物を通じて水質汚染などを引き起こすのではないかという懸念がでています。議会や環境NGO等からの要請を受け、地下水保全カウンシル(Ground Water Protection Council)と米州石油ガス協定委員会(Interstae Oil and Gas Compact Commission)が、2011年4月に化学物質の自主開示情報を登録するFracFocusというWebサイトを開設しました。

http://fracfocus.org/

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社会資本(インフラ)のグリーン格付け

米国で始められているインフラ(土木系構造物)のグリーン格付け”ENVISION”は、5つの分類(地域社会・生活の質的向上、リーダーシップ、再生可能資源の活用、自然との共生、気候変動とさまざまな時間軸でのリスク対応)に基づく60項目の評価に加えて、イノベーションポイントとして、ボーナスポイントが付与される仕組みになっているようです。*5分類は説明内容をもとに意訳しているので、原文をご参照ください。

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