廃炉後の環境浄化に関する各国の事情

昨日の日経一面トップに廃炉の人材育成について掲載されていましたが、OECDから今年公表された報告書”廃炉におけるサイト浄化と保全”について簡単に紹介させて頂きます。2014年に発行されたレポートで、原子力サイトの閉鎖後の浄化について、各国共通の課題やケーススタディが詳細に示されており、興味深い内容が多く含まれています。文末に本報告書のリンクを紹介していますので、詳細は原文をご確認ください。写真や図表も多数あり、見やすい報告書です。

調査対象となった十数か国においても、廃炉後のサイトの浄化目標や考え方は異なっていますが、課題など共通する部分も多いようです。

【各国の原子力サイトの浄化目標】 続きを読む

世界の地下水浄化市場

アメリカの関係者から教えてもらったニュースによると、世界の地下水浄化市場は2015年に約1.5兆円(140億ドル)になるそうです。そのうち約5%は福島のサイトであり、今後も継続してその割合の費用が費やされるだろうという見通しになっています。 続きを読む

水産物の持続可能性に向けた取組

ニホンウナギが国際的な自然保護組織(IUCN)から絶滅危惧種として取り扱われたのを契機に、水産物の管理強化に関するニュースが増えています。
持続可能性に配慮した製品や商品に関するラベル認証は、工業製品や建物などのイメージが強いですが、水産物の持続可能性についての共通の評価指標が、欧州・米国企業等で始まっており、来年からガイドラインを運用する方向になってきました。

もともとサプライチェーンの持続可能性を評価するため、大手小売企業などで進められているサプライヤーの持続可能性評価をモデルに、ドイツ国際協力公社(GIZ)が支援をしてはじめられました。このGSSI (Global Sustainable Seafood Initiative)は、100頁を超えるベンチマークツールを開発し、8月まで約2か月のパブリックコメント期間にはいっています。

評価内容は、漁場の水質や化学物質等の利用、えさの種類や管理、漁業による生態系への影響に加え、法的な位置づけや組織のガバナンスなども含まれ、詳細な評価指標になっています。上述したIUCNのレッドリストに関する項目も含まれており、FAO(国連食糧農業機関)のエコラベルガイドラインと比較できるフォーマットも策定されています。 続きを読む

土壌汚染に関する座談会の成果について

今年2月から約3カ月、土壌汚染対策に関する第一人者の皆様と座談会を通じて意見交換をさせて頂き、報告書をまとめました。
最終版は調整中ですが、この提言内容について国際環境経済研究所様のご厚意で、10回の連載をさせて頂くことになりました。
本日第1回目

環境と経済が両立に向かう『土壌汚染対策』とは(その1)国内の優先テーマと土壌汚染問題の関連性

が掲載されましたので、御覧頂ければ幸いです。

中国の環境保護法改正_2015年1月から施行

今年に入り、中国の環境法関連のニュースが多くなっていますが、連休前の4月25日に環境保護法が25年ぶりに大幅改正することが公表され、来年1月から適用されることになります。

全般的に環境法制度の執行や監督の強化が示されています。

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ガス制度学会シンポジウム≪2014年3月≫の配信:シェールガス開発と環境リスク

3月下旬に講演させて頂いたガス制度学会のシンポジウムの講演「シェールガスの成長と環境リスク」がユーチューブで配信になりましたので、ご関心がある方はご笑覧ください。

学会発表は15分と短い時間でアメリカの内容が中心でしたが、今年に入り欧州のシェールガス開発のリスク管理に関する推奨ルールや議論が活発になっています。2014年1月下旬に公表された推奨事項では、環境影響評価などの必要最低限の原則が記載されています。EU各国は今後6か月で本推奨事項を採択するかを報告し、来年から各国の概要がEU全体で取りまとめられ、その後、本取組が適切かどうかを評価するという手続きになっています。

EUでも今後2-3年でシェールガス開発に関するルールが制度化、明確化される方向になりそうです。

アメリカの環境浄化訴訟

4月初めに、アメリカの石油化学企業と司法省・環境保護庁との間で、アメリカの環境浄化対策で史上最高額の和解が成立したというニュースがありました。

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中国の土壌汚染調査・浄化の技術ガイドライン公表

昨年のセミナー等でもご紹介したように、世界各地で土壌汚染・地下水汚染に関する法制度化が進んでいますが、2014年2月19日に中国でもあらたに国のガイドラインが発表されました。

調査や浄化の手法を示した技術ガイドラインで、今年の7月1日から、調査や浄化を実施する場合には本ガイドラインに遵守することが求められています。 続きを読む

資源生産性革命に向けた21世紀のビジネスモデル

21世紀の成長企業として、マッキンゼーから資源生産性を高める12のビジネスについてレポートが公表されました。
従来型の企業の経営改善や効率化では、平均して年間2%しか成長が見込めない中、革新的な技術やサービスを組み合わせて、大幅な資源効率化をめざすことが今後の企業の成長モデルであるとして紹介されています。
日本企業としてはコマツ社のGPS搭載の建設機器のリースについて紹介されていました。 続きを読む

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