海外環境法令と環境法令違反に関する制度や動き

しばらく更新が滞っておりましたが、今年度も海外の環境法令の動きやセミナーの開催等について紹介させて頂きます。

タイの土壌・地下水汚染関連の規制は、有害物質を使用・保管する工場や施設など、対象となる施設等は、この4月に公表されたガイドラインに沿って、今年11月までに敷地境界の土壌・地下水状況の調査を実施し、当局に報告する必要があります。

インドやパキスタンなどで建物の防火対策等、安全強化に関する規定がでています。

中国は引き続き様々な環境法令の改訂や規定追加等がありますが、北京市では4月に環境法令の違反を通知することを奨励する規程がだされました。個人や企業が、目撃した環境法違反について当局に通告することを奨励するためのインセンティブを付与するというものです。

環境法違反に関する通報の制度はアメリカなどでもあります。この背景には見つかりにくい法令違反が後を絶たないという状況があるようです。イギリスでは近年、廃棄物の不法処理や投棄の問題について報告書がまとめられました。イギリスの廃棄物処理市場は、約66億ポンド(約1兆円)の市場のようですが(日本は産業廃棄物処理の市場は約5兆円とされています)、毎年、その1割程度の規模にあたる違法な処理等が行われており、法制度の抜本改革が必要であるとして、いくつかの推奨事項を挙げています。

日本でも食品廃棄物に関する違反がありましたが、海外各国においても同様の問題があるようです。