フランスでは毎年約47億個のプラスチック・カップが消費されているようですが、そのうちリサイクルされているのは1%程度とのことです。これらのプラスチック・カップ等の使用が2020年から禁止されることになりました。
EUの”Circular Economy”の方針については、弊社の2月のセミナーでもご紹介しましたが、廃棄物を削減し、リサイクル社会を構築することを目指して、以下のような目標が設定されています。
≪EU Circular Economyの主な目標≫
2030年までに
- 一般廃棄物を65%リサイクルする。
- 梱包廃棄物を75%リサイクルする。
- 最終処分場に廃棄する廃棄物を、全体の10%以下にする。
このほか、下記のような方針が示されています。
- 分別ゴミを最終処分場に廃棄することを禁止。
- 最終処分場を削減するための経済的な手法の導入。
- EU域内でのリサイクル率の定義と計算手法に関する調和及び簡素化。
- 副産物等を素材として再利用する手法や枠組みの強化。
- 環境に配慮した商品に対する経済的なインセンティブの付与及び再利用・再生の支援(梱包、電池、電化製品、車等)。
こうしたEU方針のもと、フランスでも2025年までに最終処分場に廃棄する廃棄物の量を半減する目標を設定しており、その一環として、プラスチックのお皿やカップを禁止する法律が制定されました。
プラスチック・カップなどを禁止するのはフランスが世界で初めてとなります。生物分解性の素材等が求められることになれば、見た目としては変わらない部分もあるのかもしれませんが、こうした大きなインパクトのある法律は他の国ではなかなか実現しにくいため、2020年にどのように実現されるのか、興味深いです。