2015年上半期:中国改正環境保護法下の法執行状況

中国で2015年1月1日から施行されている改正環境保護法のもとでの、環境法令の執行状況が今月上旬に公表されました。

2014年4月に25年ぶりに改訂された改正環境保護法は、本ブログでも紹介させて頂きましたように、法の執行を強化し、違反に対する罰則等の強化が含まれており、法令違反の場合には工場の操業停止や閉鎖なども可能となっていました。先日の天津の事故の影響による有害物質等の取扱いや規制の執行強化も予想されますが、8月初旬に発表された中国環境保護部の情報によると、今年に入ってすでに法執行の厳格化が鮮明になっているようです。

発表された執行状況によると2015年1月から上半期で60万以上の工場等の監査があり、9,000カ所以上で操業停止・閉鎖等となり、罰金総額は2億元(約40億円)以上にのぼるようです。

9月30日の弊社セミナーでもご紹介させて頂きますが、中国の環境法制や安全管理関連の改訂や法制化は続いており、3月に公表された工場の安全管理関連の37基準も9月から施行されるほか、有害物質に関する規則等も更新されています。

また先々週には、土壌環境の浄化基準に関する第二案が公表され、現在パブリックコメント期間となっています。土壌汚染の法制化に向けて法案がでている省もあります。基準第二案に記載されていますが、土壌汚染も法制化に向けて準備が進められているようです。