2010年に策定された欧州の産業排出物指令では、工場の新設や閉鎖時に土壌・地下水汚染の状況を調査するベースライン・レポートの策定が定められ、徐々に各国で法制化が進んでいますが、ベースライン・レポートについてもガイドラインが公表されました。

この指令は、発電施設や地域熱供給施設などの技術基準等と共に、欧州内での有害物質等を取り扱う工場の新設や閉鎖時における汚染予防やモニタリング等のルールを定めており、現在この指令をもとに各国で法制化が進められています。欧州内の5万以上の施設が対象になる影響が大きい指令と言われています。

指令では2013年1月以降の許認可となる施設については、土壌汚染・地下水汚染の調査を行い、操業開始前の調査及び閉鎖時に当初の状態まで戻すことをなどを原則として求めていますが、このサイトの状況を調査するベースライン・レポートの記載項目等がガイドラインとなっています。

まだ調査や検討中の国が多いようですが、2014年9月にはこの指令に関する土壌・地下水汚染の規定についてフィンランドで改正法が施行され、ポーランドでも改正法が施行しています。

欧州でも徐々に土壌・地下水汚染調査の項目等の標準化が進められているようです。